サンドフライポイント
【4日目 ダンプリング・ハット > サンドフライ・ポイント、18km】
旅はいつも楽しい時に終わる、そんな感じがする最終日だ。
今日はトラックの中で一番長い距離になる。
しかしフラットな川沿いを歩くので、昨日と比べると体力的な負担はずいぶん少ない。
それでも終点のサンドフライ・ポイントからの船に乗り遅れないように早めの出発となる。
サンドフライ・ポイントからミルフォードサウンドまでの船は1日3便ある。
もしかしたらもう会えないかもしれない仲間たち。
昨夜の楽しかった時間を思い出す。
よく話をした数名とはメールアドレスを交換した。
FaceBookもあるので割と簡単に繋がることは出来そうだ。
しかしこのリアルな時間はいつやってくるかわからない。
サンドフライで思い出したが、ミルフォードトラックにはサンドフライという名のブヨがたくさんいる。
動いているときはイイのだが、停まるとたちどころに刺される。
これが半端なくかゆい。しかもずーっとかゆい。
肌を露出していない箇所は大丈夫。
サンドフライ用のスプレーかオイルでなければ、日本のものは効かないそうだ。
DOCで買ったこのオイルはかなり効く。
近くまで寄ってくるが刺すことはない。
10ドルくらいするが、その価値は十分にあった。
今日は小川を渡ることが多い。
小さな吊り橋を何度もわたっていく。
登りがないのでテンポよく進んでいく。
まさにトランピングだ
※ニュージーランドではトレッキングのことをこう呼ぶ。
今日も快晴で遠くの山がはっきり見える。
やはり雨よりも晴れの方がいい。
そしてこんな滝がいくつもある。
雰囲気は屋久島に似ている。
ところどころ魚を見つけてはロッドを振ってみる。
最終日だと思うと何とかあと1匹は釣りたい。
必死に見つける。
そんなにうまくはいかないもので、だんだん魚のいるポイントではなくなってくる。
少し周りの景色を見ながら行くとする。
ファンテイル(fantail)
トランピングしているとよく見かける鳥。
尾っぽが扇形をしているところから名づけられている。
チョロチョロ動くので写真を撮るのが難しい鳥だ。
ケア(KEA)
発音はキーアに聞こえる。
実際にこの鳥の鳴き声が『キーア、キーア』と鳴くので名前が付いたそうだ。
好奇心旺盛でいたずら好き。気が合いそうだ。
ウェカ(WEKA)
キューイ・バードに似ているが別物。昼間に行動する。
イタチなどの外来生物に狙われるのでその数を減らしているらしい。
シルバーファーン(銀シダ)
この国のシンボル。
ラグビーのオールブラックスのマークになっている。
オーストラリアのグループと最後に会えた。
気のいい優しい人たちだった。
アボリジニの男性に粉末にした緑茶が余ったのでプレゼントしたらとても喜んでた。
みんな日本の食文化をよく知っている。
そしてサンドフライポイントへ到着!
総距離53.5キロ、33.5マイル。
何度もガイドブックで見たこの看板の場所に自分がいるのがうれしい。
到着後、桟橋まで行くと素晴らしい景色が待っていた。
遠くに迎えの船がやってくるのも見える。
ステキな笑顔のオーストラリア人。
アントニオ父さんの靴が壊れかけたけど何とか頑張った。